大正12年創業の「銘茶豊田園」と、その息子が12年前に開いた「蕎麦処大宣」。親夫婦と子夫婦で営む、お茶とお蕎麦の二刀流の店です。オフィスのお茶がペットボトルに変わった時代の茶舗の本音と、一晩寝かせる蕎麦つゆへのこだわりを、フォトグラファーのELLIさんが聞きました。(『本の街』2025年9月号「フォトグラファーELLIの街探訪」第4回)

「急須って何だか知らないなんて人もいるよ」
――「銘茶豊田園」3代目・豊田一夫さん
「神保町に縁がなかった」というフォトグラファーのELLIさんの探訪記、4回目。父は「銘茶豊田園」の三代目、息子は「蕎麦処大宣」を12年前に創業。親夫婦、子夫婦で営む二刀流の店です。
親子でお茶&お蕎麦屋さん
お店のこと――大正12年創業の茶舗

1970年代から90年代にかけてはよく売れた。朝から注文の電話が鳴りやまず、小型車に山ほど積んで、各企業に毎日お茶を配達していた。
ところがコロナで、お茶の文化はがらりと変わりました。オフィスで来客にお茶を淹れる習慣が「ペットボトルのお茶」に替わり、かつて大量に納めていた寿司店や居酒屋も閉店したり、注文がなくなったり。お茶を淹れるのが面倒という風潮も広がっている、と一夫さんはさみしそうに話します。



看板メニュー――一晩寝かせる蕎麦つゆ
12年前に大輔さんがオープンした蕎麦処大宣は、昼の営業時間終了までお客さんが絶えず入ってくる人気店となった。こだわりは「蕎麦つゆ」。師匠(故平澤宣夫氏)よりつゆの基本となる「かえし」を教えてもらい、自分の味になるまで、試行錯誤をくり返し今の味になった。冷たい蕎麦つゆは前日に仕込み、ひと晩寝かせていると言う。


そば・うどんのメニューがそろい、年に数回だけの通称「季節の変わりそば」も人気。若い感性で、さまざまな工夫を凝らしています。
店主のこと――親夫婦と子夫婦

お店データ
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銘茶 豊田園(大正12年創業)
蕎麦処 大宣
東京都千代田区神田猿楽町1-4-4
電話 03-3219-1355
定休日 土・日・祝
最寄駅 水道橋駅・神保町駅
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※住所・電話・定休日は『本の街』加盟店一覧(2026年9月号)より。営業時間などは変わることがあります。お出かけ前にお店にご確認ください。
フォトグラファーELLIの街探訪 連載一覧
▶連載ページで全回の一覧と、ELLIさんが訪ねた店の地図を見る
第1回 ランチョン
第2回 アディロンダック・カフェ
第3回 はせ部
第4回 銘茶豊田園&蕎麦処大宣(この記事)
第5回 @ワンダーJG
第6回 ブックハウスカフェ
第7回 喫茶穂高
第8回 豆香房
第9回 萬羽軒
第10回 浅野屋
第11回 山形屋紙店
第12回 喫茶プペ
第13回 お茶の水ホテル昇龍館
第14回 神田淡平
第15回 大喜靴店
第16回 さかいやスポーツ
第17回 富士レコード社
伊藤恵理(いとう・えり/ELLI)
フォトグラファー。『本の街』で「フォトグラファーELLIの街探訪」を連載し、神田・御茶ノ水・神保町の店を毎月訪ね歩いている。
この記事は、神田・御茶ノ水・神保町の地域交流サロン誌『本の街』2025年9月号(Vol.5)掲載「フォトグラファーELLIの街探訪」第4回(写真と文・伊藤恵理)のご紹介です。
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『本の街』は1980年創刊。神保町の書店・出版社・喫茶店・ギャラリーとともに、本の街の今を毎月お届けしています。

