水道橋に近い神田猿楽町の蕎麦店「浅野屋」は、2025年に創業100周年。「100年なんてこの辺ではざらですよ」と笑う3代目の小林伸行さんと、毎朝蕎麦を打つ4代目の由典さん。印刷職人や出版社員の胃袋を支えてきた町の蕎麦屋を、フォトグラファーのELLIさんが訪ねました。(『本の街』2026年3月号「フォトグラファーELLIの街探訪」第10回)

「100年なんてこの辺ではざらですよ」
――浅野屋3代目・小林伸行さん
フォトグラファーのELLIさんの神保町探訪記も、なんと10回目。2025年の大みそかにテレビ東京「年忘れにっぽんの歌」の中継も行われた、水道橋に近い神田猿楽町の蕎麦店「浅野屋」を訪ねました。
サラリーマンの胃袋を支える
お店のこと――100年続く町の蕎麦屋


かつては周辺の印刷会社の職人や出版社の社員で、昼夜を問わず大変な賑わいだった。夜8時に、「今から100人分作ってくれ」と出前を頼まれたことも。
看板メニュー――ごぼう天そばと上天丼




店主のこと――組合の先輩に教わった蕎麦
3代目の小林伸行さんは、東京都麺類協同組合の神田支部長も務めています。
「親父からよりも組合の先輩方が、出汁の作り方から、何でも親切に教えてくださった」。組合の会合の2次会などお酒の席で、蕎麦づくりの多くを教わってきたと言う。そんな地域の人々へのリスペクトが、謙虚で律儀な人柄の原点にあるのだろう。

今は長男で4代目の由典さんが、70歳の父に替わって毎朝の蕎麦打ちをはじめ、母と共に奥で店を支える。
3代以上続く蕎麦屋に限られた「木鉢会」の加盟店でもあり、由典さんは加盟店の先輩たちに子どものころから可愛がられてきました。蕎麦屋を継ぐのは自然な流れだった、と言います。


お店データ
そば処 浅野屋
東京都千代田区神田猿楽町2-7-6
電話 03-3291-4327
定休日 日曜・祝日
創業 大正14年(1925年)
最寄駅 水道橋駅
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※住所・電話・定休日は『本の街』加盟店一覧(2026年9月号)より。営業時間などは変わることがあります。お出かけ前にお店にご確認ください。
フォトグラファーELLIの街探訪 連載一覧
▶連載ページで全回の一覧と、ELLIさんが訪ねた店の地図を見る
第1回 ランチョン
第2回 アディロンダック・カフェ
第3回 はせ部
第4回 銘茶豊田園&蕎麦処大宣
第5回 @ワンダーJG
第6回 ブックハウスカフェ
第7回 喫茶穂高
第8回 豆香房
第9回 萬羽軒
第10回 浅野屋(この記事)
第11回 山形屋紙店
第12回 喫茶プペ
第13回 お茶の水ホテル昇龍館
第14回 神田淡平
第15回 大喜靴店
第16回 さかいやスポーツ
第17回 富士レコード社
伊藤恵理(いとう・えり/ELLI)
フォトグラファー。『本の街』で「フォトグラファーELLIの街探訪」を連載し、神田・御茶ノ水・神保町の店を毎月訪ね歩いている。
この記事は、神田・御茶ノ水・神保町の地域交流サロン誌『本の街』2026年3月号(Vol.11)掲載「フォトグラファーELLIの街探訪」第10回(写真と文・伊藤恵理)のご紹介です。
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『本の街』は1980年創刊。神保町の書店・出版社・喫茶店・ギャラリーとともに、本の街の今を毎月お届けしています。

